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映画感想と雑記

『彼らが本気で編むときは、』を観に行った話。

こんばんは。

 

今日は、OFFだったため、掃除をしながら、

映画を観に行こう!と思い立ち、その場で時間を調べて、

1人でレイトショーにて観賞してきました。

 

『彼らが本気で編むときは、』

元々、テレビCMでやっていた時から気になっていた映画です。

 

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生田斗真さんが美しい…

と同時に、トランスジェンダーを題材にした映画ということで、

最近の映画としては異彩を放っていて、引き込まれていくと、

監督は『かもめ食堂』でお馴染みの荻上直子さん!

こりゃ観にいくっきゃない!

決断は早かったです。

 

ネタバレをしないよう最低限にとどめてお話しますが、

気になってしまう方は、映画を観てからこの先をお読みくださいね。

 

 

 

観たほやほやの感想として、

この映画の印象が観た後に180度変化していたということ位は、

ネタバレせずに言えることだろうと思うので書いておきます。笑

 

パッケージ通り、生田斗真さんは見事に「女性」を演じきっていました。

僕はトランスジェンダーではないので、その苦しみが理解できるわけではなんですが、

生田斗真さんはその内面の葛藤を見事すぎるまでに客席まで運んでくれました。

 

そして、なにより印象が変わったところは、映画そのもののテーマについて。

CMで大きく取り上げられていたのはトランスジェンダーでしたが、

実はこの映画で取り上げたかったのは家族のことでした。

 

親からの愛情、親としての葛藤、

子どもが受けたいと思っている愛情、親を慕う気持ち

それらは、血統や性別で生まれるものではないと、

様々な形があって、しかるべきものであると、この映画は訴えてきました。

 

僕自身、家族が何か、短い人生の中でずっと考え続けてきました。

気づけば、理想の形を追い求めすぎて、疲れている時もあったのかもしれない。

 

でも、親も子どもも親戚もみんな1人の人間。

誰しも、親として、子どもとしてずっとあり続けるよりも、

1人の人間として真っ正面から向き合えば、

きっとどこかで色が混ざって、愛情が生まれてくるのかもしれない。

そう思いました。

 

エンドロールに入った瞬間、脳裏に思い浮かぶのは

役者さんの顔ではなく、

父、母始め自分の家族の顔でした。

 

そして、その顔たちを

まとめてぎゅーっと抱きしめたくなる気持ちになりました。

不思議な気持ちでした。

 

帰り道、深夜になり閑散としたある商店街を1人で歩くと、

いつもは人だかりで見えない、床のタイルが目に留まりました。

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気づくといろんな色があるんだなあ

普段、意識してないと全くわからなかった。

 

映画を観た後だからか、なぜか感慨深い気分に。

 

家族もそれぞれ、意識しないだけでいろんな色なんだろうな〜。

道行く人たちも、意識していない、見えないだけで、

いろんなものを背負って生きているんだろうな〜。

 

意識しないと気づかないところで、見えないところで、

家族や人間の愛は育てられているのかもしれない。

 

そう考えると、形なんて元からない、

あえていうなればスライムのような形が家族なのかもしれませんね。

 

どんな色にもなれば、どんな形にもなりうる。

 

周りにいる、大切に想う人たちを、もっと大切に想いたい

そう思うことができる素敵な映画でした。

 

この文章を読んで観にいきたい!となるかは人それぞれだとは想いますが(笑)、

トランスジェンダーの有無にかかわらず、いろんな方に是非観に行ってほしいなと思いました。

 

映画を観た後に調べると、

この映画はベルリン国際映画祭で、

LGBTにまつわる部門のテディ賞を日本史上初めて受賞されたとのこと…

おめでとうございます!

 

観にいきたくなるのも納得

観に行った後も納得

の映画でした。

 

ネタバレせずに書いたつもりですが、もしそのような内容があれば、すみませんでした。

かもめ食堂』観直そうかな〜!

 

 

最後に、このブログに立ち寄ってくださった皆さんに、感謝。

おわり。

 

追記:この映画のイメージソングについても、熱く語ってみました。よければそちらもご覧ください。

偉そうに色んなカバーを聴き比べしたり、お気に入りのバージョンについて語ったりもしてます。

 

nobulog.hatenablog.jp